Azure Virtual Desktop用マスターイメージのユーザー設定


一般的にWindows OSを大量展開する時は、マスターイメージを作成し、Sysprepを実行して初期化したものを展開します。

通常はSysprepによりユーザー設定も初期化されてしまいますが、応答ファイルを利用することでユーザー設定もカスタマイズすることが出来ます。

今回は応答ファイルを使用せずにユーザー設定をカスタマイズする方法を紹介します。

1.応答ファイルを利用しない理由

結論から言うと、下記の通りAzureでは応答ファイルがサポートされていません。

OS 起動時 - コンピューターが予期せず再起動したか、予期しないエラーが発生しました - Virtual Machines
この記事では、Windows のインストール中に VM が予期せずに再起動したりエラーが発生したりする問題を解決する手順について説明します。

Azure Virtual Desktop用のマスターイメージを作成する際に、ユーザー設定をカスタマイズ出来ないのはとても不便です。

イメージ展開後に Intuneで管理する方法もありますが、全ての設定をIntuneで実装するのはとても初期コストがかかります。

そのため、次に紹介する「NTUSER.DAT」を利用します。

なお、この方法は Microsoft から推奨されている方法ではないため、十分な検証の上、自己責任で実施してください。


2.NTUSER.DATの利用

今回は例として「ファイル名拡張子」を表示する設定をマスターイメージに組み込みます。


1.まずは下記のコマンドで「NTUSER.DAT」をレジストリにロードします。

reg load "HKEY_USERS\TEMP" "C:\Users\Default\NTUSER.DAT"



2.次にファイル名拡張子を表示するレジストリを設定します。

他の設定もカスタマイズする場合、このタイミングで設定します。

reg add "HKEY_USERS\TEMP\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced" /v "HideFileExt" /t REG_DWORD /d "0" /f



3.最後に読み込んだ「NTUSER.DAT」をアンロードします。

reg unload "HKEY_USERS\TEMP"



設定完了後、Sysprepを実行しても設定が初期化されないことを確認します。


応答ファイルを利用しないユーザー設定のカスタマイズについては以上です。

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